Top League 2011 Week12 (2012-01-28/29)

アークス 35‐45 ヒート (2012-01-28)

所用で前半37分からの観戦になりました。…いきなりハンディキャップマッチか(笑)。前半終了時で7‐24、アークスは17点差を追う展開です。

しかしアークスは劣勢を跳ね返せません。後半開始直後から#8ダレン君、#11友井川君の連続トライで3点差まで肉薄するものの、集中力を欠いたDFで再度水をあけられます。

ノーガードでの点の取り合いになると、リードしているヒートが圧倒的に有利です。追うアークスは3ポゼッションが必要……どこかでヒートの反攻を阻止しなければなりません。OFで結果を出すのみならず、DFでも結果を出すことが求められます。

対するヒートは2T2G獲られても1T返せれば大丈夫なだけのリードがあります。あとは体力が続くかどうか。格下の弱小球団にとって、ノーガードの打ち合いが有利に働く場面はほとんどありません。まさに千載一遇の好機です!

もしアークスの新ヘッドコーチ、例のスタッツオタクがまともな戦術眼を持っていれば、ここはDFの立て直しを最優先にするはずです。ハーフタイムに何か策でも授けたかもしれませんが、40分間に双方で都合7本のトライが飛び出す展開になっている以上、それは有効な対策ではなかった。おそらくトライを獲り切るための策であったと推察します。

昨年度、アークスがト与太に勝ったのは、得点力で圧倒したためではなく、自陣ゴール前を守り切ったためです。…ああ、スタッツオタクはいなかったんだな。

大沼氏ではなく、スタッツオタクの仕切りとみなしているのはそのためです。昨年度の敗戦も、得点力不足で敗れるというよりは、DFが持ちこたえられなくなって敗れるというパターンでした。アークスに限らず、弱小チームが強豪に一蹴されるときはDFが崩壊します。OFのエラーが頻発して逸機の連続になることはまずありません。

そもそも格下相手に得点機をいくらでも与えるようなら、もはや格上とは呼べませんよ。

心なしかアークスは、2010年度に活躍した選手が2011年度になると出場機会が減っているか、存在が目立たなくなっていますね。#18馬屋原君・#19木曽君・リザーブからも漏れた君島君は前者、#12大誤君・#15栗原劣君は後者です。スタッツオタクの眼鏡にかなう選手は軒並みドツボってことでしょうか?

ヒートについては、前半を目睹していないこともあって、多くを語れません。抽象的な議論になりますが、もしTLに定着したいのであれば、この試合で奏功した方法論を絶対視する方向はまずいよ。試合の結果とやればできるという自信だけにとどめ、地道にDFを鍛えてください。こつこつ努力するより効果的な強化はありませんから。

NEしお 19‐28 ハリケーンズ (2012-01-28)

櫻谷君がいない。スターターにもリザーブにも。

NEしおは#12田村君も育てなければならないし、#13釜池君にも出番を与えなければならない。もしそれらを同時に行なわなければならないとすれば、下位に低迷するハリケーンズなら与しやすい……NEしお首脳陣がそう考えたとしても不思議ではありません。

対するハリケーンズは#8箕内君らが古巣との再戦に燃え、練習から鬼気迫るものがあったとか。アップセットに向けて諸状況が整えられていたわけだ。

試合では箕内君が密集を一掃し続けました。対するNEしおにはその仕事をする選手がいない。#8土佐君は所在不明……いやNEしおの課題は#7ニリ君が一人しかいないということです。あと二人いれば、一人が真っ先にタックルポイントに入り、二人めが箕内君のスイープを妨害し、三人めをサイド攻撃用に温存できたのに。

また、CTB陣も新人と虫干しという編制のマイナス面が出てしまいました。#12田村君は逸材とはいえ、まだ身体ができていないし、コンタクトにも及び腰です。#13釜池君は試合勘がどうしようもないほど鈍っている。しかも二人とも自信なさげなプレイに終始しています。不安だなあ。フィジカル面とか試合勘とかが不安なのではなく、本人がそれを不安に感じていることを隠せないってのが不安だよ。対人競技でこれはない。

そのせいか、NEしおのOF、特にBKのOFは#11ナドロ君にボールを渡すだけで精一杯でした。より有利な状況を作ることもせず/できず、ボールとハリケーンズDFをナドロ君に押しつけ続け、ハリケーンズ#15ムリアイナ君の餌食に提供し続けたわけです。

それでも仙道なら……仙道なら何とかしてくれる……

現実は厳しかった。

ハーフタイムで何を話し合ったのかも、両チームでは異なっていたでしょう。ハリケーンズはNEしおが浮足立っていることを確認し合い、後半に向けての自信を深めたでしょう。NEしおは……戦術上の瑣末な指示に終始したかな? NEしおに必要なのは、スタッツオタクの同類項ではなく、心理的なサポートだったと思われます。檄を飛ばす熱血コーチよりも、ピッチ上で頼れる誰か……櫻谷君がリザーブにいたら迷わず投入の場面ですね。田村君と釜池君のどちらを引っ込めるかは迷うでしょうが。

こうなると、数段落上の同時には正しい判断ではなかった。不要などころか、かえって害悪をもたらすものでした。考えてみてください、同時に行なわなければならない理由などないでしょう。この試合では田村君とか、前半は釜池君とかいうやり方でもよかったのでは?

もちろん戦術レベルの判断も絡みますから、あくまでも結果論です。そして同時にの部分は小生の推量にすぎません。それ以前に、櫻谷君欠場の事情も定かではありません。かなりあやふやな推論ですね。

この日の秩父宮は第一試合・第二試合ともに下剋上となったのですが、下位球団が上位球団を破るときの図式が見えてきます。彼我の状態が同等の場合は上位球団が勝ちます。上位球団が不調、下位球団が好調のときに下剋上の可能性が現実味を帯びる、と。上位球団が不調に苦しんでいるときに絶好調の下位球団が襲いかかることで成し遂げていますね。奇策とやらで実現したのではありません。

あるいは、歯車のかみ合っている時間が長い(=確率が高い)球団が強豪となり、確率の低い球団が弱小に留まると考えてもよいでしょう。そうすると、歯車のかみ合う時間を長くするのが戦略で、かみ合ったときの出力を高めるのが戦術ということになるか。弱小球団ほど戦略面での強化に励まなければならない。

後半34分のハリケーンズ#14平瀬君の90m独走トライは、対面の釜池君がカットアウトしてパスを受けようとしなければインターセプトされることもなく、おそらくNEしおがそのままトライを獲っていたと思われます。カットインしながらパスを受けていれば釜池君のトライは確実だったなあ。

相手にモメンタムがあるときはついつい変なプレイに走ってしまいがちですが、そういうときこそ基本に帰れ! ラグビースクールのちびっ子がしていることを、より素早く、より激しく、より正確に、より徹底的に行なえ。基本の重要性が強調されるのは、基本こそが奥義だからだ。

フルタイム直前の釜池君のトライでも、彼の評価が持ち直したとかの効果はないなあ。むしろNEしおの失態を強調しただけという印象です。

ケムズ 14‐39 犬不忠 (2012-01-29)

ノーTVマッチということで、いろいろ楽しく拝見いたしました。犬不忠が積極的に展開したり、PGを狙ったりと。

TL制覇を見据えた球団が、下位から中位へステップアップを図ろうという球団をどう遇すべきか。そのお手本のような試合でした。徹底的に叩きのめし、牙をへし折る。それを展開ラグビーで成し遂げたことは非常に大きい。

犬不忠のゲームプラン選択の背景には、やはり前節のEDの負け惜しみ発言があったと思われます。自分のことは棚に上げて言いも言ったり。いや、もちろん計算もあっての挑発さ。おそらくポストシーズンであるだろう再戦時に、犬不忠のFW戦を牽制し、あわよくばアヌスがお得意のファイナルラグビーをやらかそうというつもりだろう。

しかし、この試合で展開しているとまでは読んでいなかったのでは? 早稲田出身者はかなりの高確率でアヌスをグループ企業か何かと思い込んでいるようですが、タマリバの試合にわらわら現れたとしても連中の分析力はたかが知れている。EDの元には断片的な情報しか集まるまい。…と和田氏が考えたかどうかは知らない。

この辺は虚々実々の駆け引きがあるでしょう。犬不忠やナイツは積極的に情報戦を仕掛けるイメージが沸かないのですが、アヌスの仕掛けに簡単に釣られるほどナイーブでもないと思います。

いまごろEDは舌打ちしているんだろうなあ。実戦テストで好感触を得て、ポストシーズンでの再戦では犬不忠の選択肢が増えてしまった。藪蛇な発言になってしまうのかもね。

この試合を観てしまうと、アヌスの自称展開ラグビーがファイナルラグビーと五十歩百歩に感じられます。

愚考するに、犬不忠に展開ラグビーを決意させたのはメンバー表交換の瞬間かな。大きくボールを動かし続ける限りケムズはずっと14人です。実際そうなった。プレイが途切れるたびに、リスタート地点に最後に現れるのが黒の背番号3でしたね。

ケムズは#3初代でぶの起用がすべて。走らない・押さない・守らないの三ない運動なPRを前半丸々使うか? タマリバに同窓生がいたから出場させた(臆測です)なんて、初代でぶには温情かもしれないが、それ以外の球団関係者全員にとっては侮辱だろう。山品氏にとって前へ!の精神とか明治魂とか言われるものは、積極的に捨てゲームを作ることなのかな。

その他の試合

スパークス 28‐33 ト与太 (2012-01-28)

ライナーズ 22‐25 ナイツ (2012-01-28)

顔ベルコ 16‐16 発情期 (2012-01-29)

福岡 22‐61 アヌス (2012-01-29)

なんと12節はホーム未勝利か!


タマリバ 12‐34 六甲 (2012-01-29)

タマリバの劣化っぷりがすさまじい。環境を言い訳にしないという姿勢は素晴らしいものの、震災時の苦労話が出てくるようでは言い訳にしているように見える。

正直なところ、首都圏の球団の敗北に震災が影響したとは思えない。

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©SERPODA 作成:2012-02-04