JPN 20‐14 USA (2011-08-21)

リポビタンDチャレンジ2011

ref. G. ガルセス氏(FRA), asiss.ref. D. ティーガーデン女史(USA)・戸田狂介氏(JPN)・久保修平氏(JPN)

in 秩父宮

出場選手

JPNNo.USA
氏名R/S氏名R/S
川俣 直樹1M. マクドナルド
青木 佑輔→S162P. ティール→S16
藤田 望→S173E. フライ→S17
大野 均4S. ラヴァラ
トンプソン L.5H. スミス→R18
バツベイ しおネ6P. ダナヒー
西原 忠佑7L. スタンヒル
菊谷 崇8J.J. ギャギアノ
吉田 朋生→S209M. ペトリ→S20
M. ウィリアムス10N. マリファ→S21
小野澤 宏時11J. パターソン
ニコラス R.→S2112P. エメリック→S22
A. トゥプアイレイ13T. エノサ
宇薄 岳央14K. スウィリン
上田 泰平15B. スカリー
堀江 翔太16C. ビラー
二代目でぶ17S. ピットマン
北川 俊澄18N. ジョンソン→S19
谷口 到19R. チャップマン
日和佐 篤20T. ウサズ
平 浩二21R. スニウラ
ウェブ 将武まさたけ22A. スニウラ

得点経過

   JPN    0     5   8
                T   P                                       8
1st Half  0----+----1----+----2----+----3----+----4      SCORE
                  G                              G
   USA    0       7                             14         14
	
前半00分 JPN 0‐0 USA
ボールボーイは金髪の日本人。小生が彼ぐらいの年代のとき、金髪の日本人は上田馬之助しかいなかった。隔世の感、嗚呼。
USA KO、北へ。#10マリファ君。
JPN、KOでハンドリングエラー。FWがタップバックしたボールを#9吉田君が後逸した模様。
前半02分 JPN 0‐0 USA
JPN、初ターンオーバー。
前半04分 JPN 0‐0 USA
USAファンブル。こぼれ球をJPN#11小野澤君がリカバー。
前半05分 JPN 0‐0 USA
USA#15スカリー君のラン。JPN#12ニコラス君のタックルで勢い余って一回転。柔道技みたいだ。
前半06分 JPN 5‐0 USA
JPN T、#15上田君。ニコラス君が作ったギャップを#13トゥプアイレイ君が突破。最後は上田君。
G右中間22m失敗、ニコラス君。
前半08分 JPN 5‐7 USA
承前。USA KOをJPNがお見合い。USA#14スウィリン君がかっさらってノーホイッスルトライ。
G右中間34m成功、マリファ君。
前半10分 JPN 8‐7 USA
承前。KOでUSAがノーボールタックル。アメフトなら問題なしだが……
JPN PG正面32m成功、ニコラス君。
前半12分 JPN 8‐7 USA
JPNの左オープン。4 on 2で10→12→10のループ失敗。
いまやこの程度の単純なムーブも過度に複雑すぎる余計なプレイになってしまうのか……
前半15分 JPN 8‐7 USA
JPNの右オープン。 10からFL陣へのGW失敗、#6しおネのオブストラクションとなる。
デコイの解釈云々ではなく、しおネ君が明確にやらかしたオブストラクション。これも過度に複雑すぎる余計なプレイなのだろうか。
前半19分 JPN 8‐7 USA
USAのタテへのキック。JPN#7西原君のよい戻りでJPNがボールを確保する。
前半23分 JPN 8‐7 USA
JPN、犬失敗。ノットリリースザボールで逸機。
前半26分 JPN 8‐7 USA
ウォーターブレイク。
前半29分 JPN 8‐7 USA
JPNスクラムで#1川俣君が相手を浮かせる反則。
前半36分 JPN 8‐7 USA
JPN、9→10→9のループ。#9田中君が捕まって西原君が押し込みトライ……かに見えたがダメか。西原君のダブルモーションをとられ逸機。
前半39分 JPN 8‐14 USA
USA T、スウィリン君。USA#12エメリック君のタックルでJPNカウンターを止める。JPNはなおもつなごうとするが、シザース失敗。そのこぼれ球を拾ってスウィリン君が30m独走。
G正面10m成功、マリファ君。
ハーフタイム。
   JPN    8            15          20                      20
                        G           T
2nd Half  0----+----1----+----2----+----3----+----4      SCORE

   USA   14                                                14
	
後半00分 JPN 8‐14 USA
USA交替: #5H.スミス君→#18N.ジョンソン君。
JPN KO、ウィリアムス君。
後半02分 JPN 8‐14 USA
USAのキック。左辺でUSAが追いつき、スライディングしてクロス(としか表現しようがない)を上げる。USA3人が追走してトライになったか……スライディングでタッチを割っていたらしい。USA逸機。
USA入替: #3E.フライ君→#17S.ピットマン君。
後半06分 JPN 8‐14 USA
JPNのユサブリ。#3藤田君、あと数インチでトライ。
JPN入替: #9吉田朋生君→#20日和佐篤君、#15上田泰平君→#22ショーンまさたけ君。
後半07分 JPN 8‐14 USA
JPN左オープン。#13トゥプアイレイ君から外の小野澤君にわたるもノックオン。Goal at 4。
後半09分 JPN 8‐14 USA
JPN入替: #7西原忠佑君→#19谷口到君。
後半10分 JPN 8‐14 USA
JPN PK正面右18mから速攻。
後半12分 JPN 8‐14 USA
承前。小野澤君へUSA#13エノサ君の空中ノーバインドタックル+着地後の足首キャッチ。さすがの小野澤君もまったく動けず。しかしよく我慢してJPNがボールをキープ。
JPNはそこから踏ん張り、USAのキャリーバックを誘発する。
後半14分 JPN 15‐14 USA
承前。右5mスクラムから左展開。連続ラッシュで最後は#8菊谷君。
G左中間18m成功、まさたけ君。
USA入替#18N.ジョンソン君→#19R.チャップマン君。
後半17分 JPN 15‐14 USA
JPN#4大野君、ファンブルしながらのラッシュ、しかも落球せず!
後半20分 JPN 15‐14 USA
JPN#20日和佐君のハンドリングエラー、小野澤君へのパスが乱れる。小野澤君はいったんドロップバックしてから切れ込む。しかし前方に壁がありトライは認められず。USAにPKが与えられる。
後半21分 JPN 15‐14 USA
USAのグラバー。JPN#22まさたけ君が足にかける。そのままドリブル……失敗して逸機。
そこからエメリック君が右辺を突破! JPN#2青木君のタックルをかわしてタッチを割ったらしい。USAも逸機。
USA入替: #10N.マリファ君→#21R.スニウラ君。
後半23分 JPN 15‐14 USA
USAがタテに蹴り込む。しおネ君がよく戻ってタッチに出す。ナイスセービング!
後半24分 JPN 15‐14 USA
JPN#19谷口君が抜け出すがGoal at 10でつかまる。まあそんなもんだろ。
USA入替: #12P.エメリック君→#22A.スニウラ君。
JPN入替: #2青木佑輔君→#16堀江翔太君、#3藤田望君→#17二代目でぶ。
後半26分 JPN 20‐14 USA
JPN T、#14宇薄君。トゥプアイレイ君のランから#21平君が抜け出し、菊谷君を経て宇薄君へ。
G右24m失敗、まさたけ君。
後半35分 JPN 20‐14 USA
USA入替: #2P.ティール君→#16C.ビラー君、#9M.ペトリ君→#20T.ウサズ君。
後半36分 JPN 20‐14 USA
JPN#17二代目でぶ、インテンショナルノックオンもやむなしのところをただのノックオンですむ。
後半38分 JPN 20‐14 USA
JPNラインアウト。USAに奪われ猛攻を浴びる。
後半40分 JPN 20‐14 USA
承前。USAのノックオンでフルタイム。後半40分29秒。

雑感

日テレで中継があることを不審に思っていたのですが、会長野郎がピッチを歩いているのを見て合点がゆきました。シンキロウは自民党清和会、原発マンセーだわな。日テレはアメリカの手先のポダムこと正力松太郎が祖である。ジャパニーズハンドラーつながりってことか。宗主国アメリカ様に勝ったらやばいんだろうな。まあ、シンキロウごときアメポチが不始末こいて抹殺される分には快哉を叫びたいところだが。

アシスタントレフェリーにティーガーデン女史ねえ。ハイタックル解禁か……どちらに吉と出るものやら……

USAのDFシステム

USAのDFシステム

図はUSAが見せていたDFシステムです。赤丸がJPNのボールキャリア、青のA,B,CがUSAです。

図(1)は通常のDFラインです。DFのA-B間の内から外へのベクトル(青の破線)とキャリアの進行方向のベクトル(黒の実線)が鋭角なのでセキュアなDF状況と言えます。そこに彼我の認識の差はさほどないはず。

図(2)はUSAが採用したシステムで、選手Cを配してボールキャリアにプレッシャーをかけます。ボールキャリアから見たDFラインがA-C-Bです。A-C間に双方のベクトルがほぼ直交する典型的なギャップが生じたかのように見えます。またC-Bのベクトルとはほぼ平行なので、ボールキャリア本人がここの突破を試みるのは困難です。外の味方にパスを出してC-B間にカットインさせるか、自らA-C間の突破を試みるか……パスを出してボールを下げれば、DFを立ち直らせる時間を与えることにもなりかねません。うまい具合に選手Bのタックルコースを味方の選手Cがふさいでいる状況です。ボールキャリアの視界から選手Bが消えるより早く、意識からは消え去っていることでしょう。そして選手Cとすれ違えば楽々ギャップを突ける! それもこれも、選手Cが意味なく飛び出したからだ。バーカバーカ。

図(3)でボールキャリアが仕掛けますが、実はDFラインはA-B間であり、図(1)でやみくもに勝負を仕掛けるのと大差ない状況です。選手Cは自らの右側だけは抜かれないよう留意しているでしょう。

図(4)は詐術の完成形です。選手A,Bは連携してボールキャリアを止め、選手Cはバックアップに回り込んで次の局面に備えます。

JPNは積極的にギャップを突き、ある程度成功した(と勝手に思い込んでいるだけですが)はずなのに、思うようにゲインできません。USAの分厚いカバーDFに止められているという解釈だったかもしれませんが、実際は一次のDFに止められていたというわけです。

もしボールキャリアがA-C間を突きながら罠と察知できたとしても、いったんランの態勢になればパスコースは選手Cにふさがれていることでしょう。実際に選手Cがパスを防げるかはわかりませんが、ラン突破の態勢からパスに切り換えられる選手が実在するのかという問題がその前に立ちふさがります。

もちろん万能のDFシステムなどありません。このDFシステムはあくまでもMFで行なう詐術であり、WTBの外側を攻められたときには使えません。

もしボールキャリアが選手Cの誘導を無視してパスを選択したら……DF側は一から態勢を立て直す必要があります。選手Cがそのまま外にずれたらばればれですよ。しかし、パスという選択は可能なのかな。臆病、失礼、消極的と思われることを避けたい立場の選手が、世界ランキングでは下位であるチームに生じた綻びを見逃すことに寛容な人はいますか? 罠と知りつつも飛び込まなくてはならないんだよ。

戦術レベルにおける最大の欠点は、数的優位の状況下で初めて可能なシステムである、ということに尽きます。つまり、ある偶発的な局面でアドリブ的に試行されるならともかく、試合中に多用するには戦略レベルでの準備が必要ということです。

おそらくUSAのコーチ陣はラグビー先進国の戦術を参考にする以前に、アメリカンフットボールやバスケットボールの知識を流用することを考えたのでは?

戦略について

上記のDFシステムにおいてもそうですが、USAは数的優位のもとで試合を進めようという姿勢が明らかでした。全員でOF、全員でDF。永田町で全員野球なんて言ってる連中とはえらい違いだ。

全員ラグビーが結実したのが前半08分のトライです。JPN FWがKOをお見合いしているところに殺到したのがUSA FW・BKでした。KOをFWが確保しようかという局面での後逸で、JPNが反応したときにはすでにUSAがボールの奪回と数的優位を築いているとは。

忠実なプレイに対する価値感が日米でこれほど違うとはなあ。予想してはいましたが、ショックです。日本ではラグビースクールで口を酸っぱく指導しているにもかかわらず、忠実であろうとするプレイヤーは高校生までです。

二代目でぶは後半途中から出場か。アメリカンフットボールのファンブルリカバーみたいなラック参加は何とかならないのか。ラック飛び乗った二代目でぶを堅くて摩擦の少ない水平面に置けば、デベソを軸としてくるくる回りそうだ。こんな高校生はいない。

カーワン氏が代表監督に就任して以降、それ以前と比べて明らかに劣化し続けているのはBKの走力ではあるまいか。FW・BKともにさほどの機動を行なっていないものの、真っ先にBKが疲弊しているように見えるのだが……内へヨレたがるパワーランナーどもがカーワン氏のお気に入りという時点でUSAの延命を助けてしまいました。

後半21分のエメリック君の右辺突破がUSAの最後の反撃でしたが、惜しむらくはエメリック君の個人技で終えてしまったことです。前半同様に圧倒的な数的優位を実現できていればタッチを割ることもなくトライを獲れたでしょう。戦略的到達度が不足していたんだなあ。

USAは時間だけが問題です。RWC2011には間に合わないでしょうが、RWC2015までには余裕で間に合いますね。RWC2011に間に合わないことを問題視してくれればわれわれとしては楽になるのですが……

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©SERPODA 作成:2011-09-11