トップリーグ2010 第13節

ナイツ 21‐22 ト与太(2011-01-10)

まあこんなもんだろ。

ナイツは意外と第二CTBの層が薄い。霜村君が離脱するとなぜかWTBから代打を連れてくる。山内のときは無謀な人事と思ったのですが、シーズン丸々無難に、いやそれどころか、リーグ屈指の活躍をしてしまいました。では三宅君はどうか? ト与太#13イェイツ君に三度してやられ、その後は連続アオテンで借りを返し、急造CTBとしてはギリギリ及第点というところでしょうが、チームとしては失敗だったな。それが今季初の4トライボーナス献上という結果に直結した。

三宅君を第二CTBにしたことで、カバーDFに割ける人員がいなくなったんだよなあ。#11山田君では荷が重い。釜石で金和則選手を第二CTBに入れたことでバランスが悪くなったことを思い出した。山田君がDFでも有用な存在になるとすれば2011年度以降か。

飯島氏は次に良いものが残る試合にしようとメンバーを考えたと言っていますが、まあこうした発言が本音の吐露などであるはずがない。この編制でも勝てるつもりではいたろうな。残念ながら全勝はならなかったものの、ただやられっ放しではなかった。#20ブラウン君・#21霜村君投入前にモメンタムを取り戻していたことは大きな手応えでしょう。

ト与太は#10アイイ君の不調が痛かったなあ。第12節終了時点での得点王がプレイスキック4の1では困る。どうせなら久々の勝利を圧勝で飾ろうではないか。…まあ、ちょっとがっかりです。

この試合で最大のポイントとなってしまったのはレフェリーのジミー氏でした。もう少し洗練された試合にできなかったものか。ジミー氏の笛には閉口した。閉口せざるを得なかった。ナイツの後逸までもがノックオンと判断されるとか、ト与太のノックオンがただのファンブルと判断されるとか、あるいはこれらの逆だとか。ト与太はポストシーズン進出球団らしいパフォーマンスだったのに、無粋な笛のおかげで必要以上に悪役にされてしまっている。両チームともに困らされたわけですが、決定的な場面でナイツが不利にされる笛があり、モメンタムに影響しなさそうな局面でト与太に不利な裁定が下されるというパターンでした。

笛の問題だけはきちんとしてほしいよ。

犬不忠 26‐10 アヌス(2011-01-10)

第一試合で番狂わせがあったおかげで、俄然注目試合ということになってしまいました。

結果としては、予想外に得点差差が開かなかったなあ。犬不忠の完成度とアヌスの混迷からすれば、もっと大差にならなくては。

まずアヌスは現行のばかばかしい戦術を棄却すべきです。断行すべきはキックの放棄ではなく、寝るラグビーの放棄でなければならない。一時的にコンテストでの困難が生じるだろうが、尊敬されるチームになるおそらく最後のチャンスだぞ。(それでも小生は尊敬などしないだろうが)

ブランビーズスタイルとネガティブラグビーは非常に相性がよい。ラグビーはボールを消費して地域(あるいは得点)に替えるゲームであるが、地域に替えることを拒否してボールを維持し続ける戦術という点で両者は共通している。そして、ブランビーズスタイルの源流とされるPからGo、おそらく平毛の小さくたくさん、さらには同志社のイケイケと遡れば、PG拒否からキックの不使用までは必然の展開であろうが、その先へ進もうとするとネガティブラグビーという陥穽が待っている。

ここで言うネガティブラグビーとは、きょみゅの行なったボールゲームを否定した80分間の戦術――KOからフルタイムまで時間を空費し続ける戦術――を念頭に置いている。リードしている側が試合終盤に行なうeat the timeのような可愛らしいものではない。好悪を措けば、これはある思想の到達点ではあった。バカの極北であった。

ブランビーズスタイルからネガティブラグビーに陥らずにすませる方法があるかは知らない。小生はその可能性を探る努力を放棄する。それは誰か天才と紙一重な戦術家が究明し実現すればよい。現時点で断言できるのは、いまやブランビーズスタイルを採用するのは愚かな戦術家のみであり、予見し得る将来においても採用するとしたら愚かな戦術家によってであろう、ということである。

あるいは戦術家よりも詐欺師と呼ぶにふさわしい食わせ者か。

ジョーンズ氏より#10ピシ君の方がラグビーの原理を理解しているように思える。例によってアヌスじゃあトンデモ理論でなければ採用されないってことだ。

アヌスの寝技は、創部以来の伝統的なものであり、顔戸製顔(現顔ベルコ)の連覇を阻止する等の赫々たる戦歴を支えてきました(鼠賊が和田大学とアヌスを産学一体とみなすのも首肯ける)。アヌスを強豪たらしめていた一方の柱であった。それが土田時代のブランビーズスタイルを経て、きよみゅのネガティブラグビーで統合された。

一方、犬不忠も寝技においては国内屈指の球団ですが、アヌスとの最大の違いは隠し味としての使用に固執していることです。スタンディングラグビーを志向している以上、タックル周辺~密集の泥仕合化を歓迎することはできない。可能な限りすっきりした状態にしておきたいだろう。

可能であることと常用することの間には越えがたい壁があることを銘記せよ。伝家の宝刀は抜かないことで価値が生ずる。抜かないからこそ、その切れ味が過大に評価されるのだ。常に抜き身を振り回すアヌスが卑小に見えるのはやむを得ぬ。

まあ、犬不忠は普段通りに、気負うことなく、淡々と勝利しました。

本当に強いチームは奇策の類に頼らない。正攻法で勝つ。奇策などというものはだいたい成功率が低い。まともなチームが採用しないから奇策として成り立っているとも言える。奇策に走ることは成功の可能性を自ら引き下げることであり、その時点ですでに敗北の途上にいる。犬不忠は悪辣な反則もできるが、アヌスのように前面に押し出さない。無用のリスクを避けているのだ。

こうしたラグビーを退屈だとして否定する人たちがいる。犬不忠のラグビーは子供向けのスクールから高校までのコーチが口を酸っぱく指導していることを実行しているだけに過ぎない。目新しさに欠けることは事実であるが、ではナイツやアークスを支持しているのかというと、これも違うようだ。まあ、これらの球団の手法は基本の重視に尽きるので、ある意味理にかなった評価ではあるものの、彼らが称賛するのがアヌスであるということで程度が知れる。要するに、大学ラグビーの延長をトップリーグに求めているだけだ。立川文庫のように、基本を卒業し得た者のみが奥義を学べるという価値観を21世紀の今日まで引きずっている手合いだな。

近代以降のスポーツでは、入門者に真っ先に教えること、初心者に何度も繰り返し指導することが奥義である。基本を卒業した者が奥義に至ることはあり得ない。基本に忠実なものだけが奥義を会得できるのだ。

レギュラーシーズン首位おめでとう! 犬不忠はレギュラーシーズンを制するにふさわしいチームであった、しかしこの試合の失トライは多すぎる。少なくとも二つは減らせたはずだ。画竜点睛を欠くと言ってしまっては厳しすぎるだろうか。

その他の試合

顔ベルコ 61‐7 シャトルズ(2011-01-09)

ジュビロ 47‐52 ケムズ(2011-01-10)

スパークス 19‐14 アークス(2011-01-10)

マ、失礼、ライナーズ 50‐19 スピアーズ(2011-01-10)

福岡 8‐47 ロケッツ(2011-01-10)

そりゃそうだ。いくら協会といえども、花園でライナーズvs御手洗の入替戦を行なうほどの度胸はあるまい。

とりあえずライナーズはホームで勝ち、アークスはアウェイで敗けて、協会は安堵したか。ただし、清和会や経団連や電通が恩に着るとは考えないことだ。あいつらは当然としか思わないさ。

万が一にも花園でライナーズと御手洗がトップリーグの椅子を賭けて試合をすることになったら、近鉄は役員総出で観戦すべきです。故秩父宮殿下の逸話を語りながらの御前試合で、はたして御手洗の個人的な都合はどれほどの意味を持つものやら。

おことわり

第11節でも行なった与4Tボーナスポイント集計をやろうかと思ってはいましたが、大筋は変わらない。よって割愛!

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©SERPODA 作成:2011-01-20