日本選手権大会2008

一回戦+お子ちゃまタイム (2009-02-07)

帝京大学 25‐25 ブラックケムズ

帝京大学は終盤までPGを選択するほどの接戦の末、勝ち越せませんでした。2009年度以降はイースト参戦の検討を!

ケムズは立ち上がりこそ積極的に展開ええかっこしいしましたが、ついにBKvsBKの勝負では崩せず。前半中盤以降はいつものケムズ。結果を出したのはやはり近場の勝負であったことは留意すべきでしょう。全勝こそ途切れましたが、無敗は続行。大人の貫禄で二回戦進出といったところでしょうが、あんた背中が煤けてるぜ。

NEしお 30‐29 顔ベルコ

NEしおは後半24分9点のビハインドでSHを#9藤戸君から#20辻君に代えて逆転ですか。へえ~、それはそれは。顔ベルコが勝ちたくないんならありがたく勝っとけ。

例によって#10安藤君が広めにフロートしているFLみたいなので、辻君投入で密集周辺の強化を徹底したことがよかったのか。

例によって顔ベルコは人材難。

サンゴリアヌス 62‐17 スピアーズ

上位陣に挑戦して面白そうなのはSOドゥラーム君を擁するスピアーズだろうと期待していたのですが、残念です。

和田大学スーパーフリー 55‐13 タマリバ

これは分謗論というやつかな。トップリーグ上位とはおよそ相手にならない学生さんに対し、学生チャンピオンとはおよそ相手にならないクラブチャンピオンをぶつけることで、下には下があることを意識させる。学生不要論に対してはクラブチームにも門戸を開いたのは間違いなのかと詰め寄るわけだ。ふん、小知恵の利いたやつがいるんだろうな。

もしタマリバがトップリーグに挑戦したいなら、イーストなり関東社会人なりに加入してトップリーグを目指す戦いに身を投じればいいのさ。学生さんも同様。

二回戦+お子ちゃまタイム (2009-02-15)

ケムズ 24‐23 NEしお

#9藤戸君から#20辻君へのスイッチがNEしおの敗退を決定づけました。すでに大差をつけて逃げ切ろうという局面ならともかく、リードされているときにこの入替はない。スターターSHが藤戸君である以上、辻君は逃げ切り要員か負傷交代しか出番はないはずです。

あるいは#7マーシュ君の代わりにFLに入るか、そのくらいかな。マーシュ君の代わりというなら、身体を張らない/張ろうとしない権 丈太漏君より適任だと思いますが。

従来のロケッツはサウカワ君・マーシュ君・箕内君の泥臭い第三列にタックルバカのSH辻君で近場をがっちり固めることでロースコアのゲームに持ち込んでいたわけですが、より正しくは辻君をSHに起用するとDFの強化にはなるもののOFは瀕死の状態になると言うべきか。さらにSOが安藤君とか松毛健君あたりだから有効なOFは一層難しくなっていました。

前節は顔ベルコに逆転したとはいえ、まぐれの再現を狙ってどうする。再現性がないか極度に低いからまぐれだとは考えなかったのか。

戦術は結果がすべてですから、好結果が得られた戦術は正しいさ。失敗するであろう理由が山ほど提出されても敢えて挑み、成功に導いたことは勝負師の鑑でしょう。同様に、成功が確約された局面で不首尾に終われば評価を上げることはあり得ません。ましてや、失敗は確実な理由がいくらでもある状況で二匹目のドジョウを狙っての敗北です。どれだけ嘲笑されても仕方ないね。

言うまでもないことですが、ケムズは近場勝負には強いよ。トップリーグ上位球団がケムズをカモにしてきたのは、ケムズのやる気のなさに加えて、ケムズの定義する「近場」の外側まで近場にできたからです。そこに権 丈太漏君が入ったらケムズの「近場」に勝負どころができてしまう。

ケムズはFL交代?がうまくいきました。#4ヒューマン君に代えてFBに#22ラーカム君、LOに#6哀亮太君を上げて#12ウィルソン君をFL、#13金澤君が第一CTB、#11小松君が第二CTB、#15小吹君をWTBにする布陣で、ウィルソン君のFLが大当たりでしたよ!

脱線しますが、これだけ当たると某球団が模倣しそうです……いや釜石のことだけどね。釜石はphenomenonを模倣することには並々ならぬ資源を費やすけど、philosophiaを学ぶことは眼中にないよね。いまのところCTBが手薄でFLが過剰だからやらないだけでさ。いや、脱線失礼。

今季LOで出場していた哀亮太君は久々のスターター第三列ですか。LOで走るようになったので見直していたところだったのですが、第三列に戻ったら元の木阿弥、まったく改心なんてしていなかったのか。LOに上げられてからも変わらず。いやはや、一シーズンかけて矯正しても一瞬のフラッシュバックでチャラか。

ともあれ、ケムズの無敗は継続中。

アヌス 59‐20 和田大学スーパーフリー

おい、80分フル出場してタックル試行わずか5回、タックル成立0回というLOがいるって信じられるか? いや現実にいるんだよ。

きっかけはKO、早稲田#4中田君が密集右前方に留まったまま戻らない。アヌスのオフサイドラインをも超えた位置から密集をのぞき込んでいる。もし和田ボールならアヌスのブラインドサイドWTBがいそうな位置です。幸いアヌスボールで、誰の邪魔にもならない位置だからお目こぼしに与ったようですが、これでは注目せざるを得ませんね。

それでかなり気にしていたのですが、中田君は真っ先にオフサイドになり、オンサイドになるにしても一番最後なんですね。どちらかと言うと、笛が吹かれてからオンサイドに戻ることが多かったなあ。

いくら学生でもこんなの使えねえよとメンバー表で確認すると身長193cm……ああ、フィールドプレイ免除の特権階級ね……けっ。

ではラインアウトに期待したのですが……あまり身長を感じさせませんね。フィールドプレイを犠牲にしてまで起用するほどの選手ではない。いや、フィールドプレイを犠牲にしてまで起用するという思想からしてダメダメです。

#8豊田君は下馬評どおりのDQNでした。ジャージより特攻服が似合いそうだ。

和田の選手でマスコミ評価の高いやつはだいたい眉唾ですが、#10山中君は下馬評の片鱗さえうかがわせることのないダメSOでした。いったい彼の何が評価されていたのかな。インターセプト? ふうん、大差がついて勝負を捨ててからの判断と、いままさに勝敗の帰趨を決すべき局面での判断とを同列に論じてほしいわけ?

#12宮澤君はタックルの際に上体をほぼ水平に倒し、かつ後頭部を相手に向けて最後の数歩に入ります。タックルに入る直前に自分の股座から後方を除くという動作を入れる必然性が感じられません。相手を視界にとらえずに捕まえようというのか。いくら両手を広げていても目隠し鬼ごっこで捕まるのは相手のご厚意だろうが。

頚椎を損傷しそうなことではありますが、小生が注意してやる筋合いのことではないよな。和田には優秀な、少なくとも和田サポーターが優秀と持ち上げている、コーチ陣がいるのですから。いや、優秀な指導者だからこそ、試合中もしくは練習中の事故に見せかけて排除しようという計画なのかもしれません。何で恨まれたか知らんけど気の毒なことですね。

FBのお笑いフィールディングは和田の伝統となりました。きよみゅの時代ですらそうだったのですから中竹氏ごときに改善は無理だ。それとも「キックはボールの放棄」というトンデモ理論を流布させるか?

これで大学選手権優勝、それも東海、帝京という強豪に完勝しての優勝ですから、大学の惨状は想像以上なんだな。

アヌス#20成田君がタックルで学生さんを振り回す場面がありました。「トムとジェリー」か。成田君は筋力はともかく軽量ゆえにトップリーグでは振り回される側です。やはり体重ではその学生さんを大きく下回っていましたが……ひょっとすると学生さんたちの体重のかなりの部分は脂肪なのか? あいつら脂身か?

アヌスの売りはスクラムらしいのですが、スクラムの強いアヌスとはどうも都市伝説の類ではないか。犬不忠やワイルドナイツとの比較においてスクラムが最も差が開いていないという程度のものではないだろうか。

それでも藤島犬氏にかかればトップリーグ最強のスクラムとかなっちゃうんだろうね。

準決勝 (2009-02-22)

犬不忠 不戦敗‐不戦勝 アヌス

お前さぁ頭おかしいだろ

アヌス会心の勝利!

瀬川監督休養後生まれ変わった強い強い犬不忠が手も足も出ません。

ブレイクダウンで、接点で、アヌスが犬不忠を圧倒しました。スクラムは犬不忠を何度も何度も押し込みながらめくり上げ、犬不忠No.8豊田君などは後退が間に合わずに味方の、そしてアヌスの下敷きにされてのしいか状態ですよ。ラインアウトはどちらが投入側かを問わず軒並みアヌスが支配、選手もサポーターも笑いが止まりません。

かわいそうに仙波君は後半開始直後から自陣インゴールで丸くなって動かないし。15分過ぎにはさすがの廣瀬君も説得をあきらめて放置です。

いやあ、これだけうまく事が運ぶのは練習でさえあり得ない。まるで筋書きに沿った段取り稽古だ。

祝杯は、やはり、水っぽい自社ビールですか?

ケムズ 3‐59 ワイルドナイツ

今季国内No.1のSHを擁するチームとNo.2格のSHを擁するチームの対決は、まあ、こんなもん。

決勝 アヌス 16‐24 ワイルドナイツ(2009-02-28)

アヌスがワイルドナイツの10点の壁を破り8点差までに肉薄したと記憶されるべき試合でした。けっ。

迷走の論理

いままで何回も言ってきたし、これからも言い続けるでしょうが、 「キックはボールの放棄」という思想は間違っています。

アヌスの敗因の第一に挙げられるべきは粗我部君のキックですが、キックを多用したことではなく、多用したキックがヘタクソだったことが問題となるべきです。これは峻別しなければなりません。つまり粗我部君自身がボールの放棄です。

第二の敗因は粗我部君の起用ということでしょうね。これはきよみゅが悪い。もしかするときよみゅに命じて起用させた人物がいるかもしれませんが、それでもきよみゅが責任を負うべき立場です。球団内部の政治力学的構造は知りませんが、きよみゅほどの虚名(手腕には疑問符だからね)があればその程度の容喙に断固たる姿勢を示してもよかったと思うが。

キックがボールの放棄になるのなら、パスもランもダウンボールもボールの放棄になるだろう。何をしてもポゼッションを失うリスクはつきまとう。とりわけ得点行為は意図的なポゼッションの放棄だよな。

アヌスがボールの放棄のリスクをとことん嫌うのなら、最も確実な方法は試合をキャンセルすることです。試合に出場するからボールを失うことになってしまう。根本的な原因を放置して表面的なものばかり追うからわけのわからんことにはまるのだ。本質を見ろ、本質を。

でもアヌスが「キックはボールの放棄」というカルトに染まり続けるのは大歓迎ですけどね。そもそも発信源なんだし。

疑惑の判定

ワイルドナイツ#14北川君の一本めのトライ、ありゃノックオンでいいや。

ただし、アヌス側のやつが競技規則の厳格な厳格な適用をあくまでも求め続けるというのなら、違う展開が用意されていると思うけどね。

ともあれ、それ以上に疑惑の判定はいくつもありました。レフェリーは下井氏、第一アシスタントレフェリーは桜岡氏と、二十世紀末のどん底早稲田をなんとか勝たせてきた功労者がマッチオフィシャルに二人も名を連ねているのですからね。流通経済大学はかわいそうに二年連続で桜岡氏のインチキ笛の前に敗れ、いまや見る影もない。

マッチオフィシャルのでたらめぶりですが、まずコラプシングをとれない。アヌス#3畠山君が自重すら耐え切れず落ちているのに注意すらしない。

そして龍コリニアシ君へのノットロールアウェイ摘発に見られるように、原因となったプレイについては何も考えていません。龍コリニアシ君がタックルでアヌスのキャリアを潰したか否かのタイミングでアヌス側の選手がその上に飛び込んで三人が重なったのですが、下井氏はそれでも龍コリニアシ君の反則を摘発しました。ロールアウェイできる時間的余裕はなかったのに。むしろタックラーのロールアウェイを妨害したアヌスの反則となるべきでした。

粗我部君のダイレクトタッチに第二アシスタントレフェリー平林氏が蹴った位置を示しているのに、桜岡氏はその10m前をリスタート地点として示しています。好意的に考えれば、平林氏はラインアウト時のアヌスBL、失礼、BKのオフサイドラインを示しているんだなと誤解したのかもしれませんが、ラインオブタッチが決まらないうちにオフサイドラインを示せる人間がどこにいるのか。意図的な誤解決定だ。もちろんレフェリー下井氏が桜岡氏の誤解を訂正するなんてあり得ない。これ幸いと誤解に乗っちまったよ。

その他にもティーポレ君のスタンピング容認とか、アヌス側に偏った笛という基調は最後まで変わらなかったのですから、ただ一度の見落としぐらいで文句を言ったら罰が当たるぞ。むしろアヌスは下井氏・桜岡氏に感謝すべきです。アヌスがワイルドナイツの10点を壁を破るためにはこれだけバイアスのかかったレフェリーとアシスタントレフェリーが必要でした。それでもまだ8点届かない。

そう、厳密に厳密にあくまでも厳密に言うなら、北川君のノックオンの前に小野澤君の腕が首にかかっているのでペナルティトライだわな。

再びの「ファイナルラグビー」

やはりアヌスにはこれしかないか。試合を意図的にスローダウンさせ、時間を空費してロースコアに持ち込む。土田時代のブランビーズスタイルと同じ発想ではあるね。それよりはるかに脆弱だけど。

ワイルドナイツは相手に合わせた入り方をする悪い癖があり、ブラウン君投入までの約60分間はアヌスの独壇場でした。さらにレフェリー下井氏は往年の走力など見る影もなく、アヌスの遅延行為、失礼、ちんたら姿勢に助けられてなんとか面目を保つ状態です。

走れない下井氏に走りたくないサンゴリアヌス、麗しい相互依存だよ。

しかし「ファイナルラグビー」には自らの好機をも激減させるという副作用があります。決定力のあるワイルドナイツを追い込むには足りない。下井‐桜岡両氏がアヌスのアシストをしてもまだ足りない。そもそもダーティなプレイはアヌスに頻発しており、不問に処す以上のことはできません。サッカー式のスライディングタックルで三宅君の足を削った岩手の恥・北條君のプレイで三宅君の方にカードを出せるかという問題でもあります。

なお、「岩手の恥」とは、盛岡工業→日本大→アヌスと進んだことに加え、頭から飛び込まなかったことによります。

アヌスが試合を支配していたとはいえ、その覇権はすでに指摘したように脆弱なものでした。半分はネガティブラグビーを志向した時点で覚悟すべきものであり、残る半分は倫理観のないプレイを放置してきた結果です。常日頃から立ってプレイし、反則をしないことを心がけているチームなら、バイアスのかかったマッチオフィシャルを十全に活用できただろうにね。もったいない話です。

もしアヌスの精神風土がブランビーズスタイルや「ファイナルラグビー」を必然のものとするのなら、こうしたネガティブラグビー路線は変えられないし変えるべきでもない。

飯島氏

うーん、あまり勝負師という感じではないなあ。

仄聞するところでは、ワイルドナイツは選手交代をリザーブの選手自身が判断しているとか。首脳陣が戦況を分析して策を授けて投入するのではないとのことです。

ブラウン君が実質的な監督ということかもしれませんが、選手個人個人の戦術的理解度が高く飯島氏が手を出す必要がないようです。飯島氏が策を授けるほどのレベルかという疑問もありますがね。

ビジネスにおいて、部下のやる気を引き出し、能力を存分に発揮させることができれば、有能な上司と言えます。逆に、部下のやる気を損ね、掣肘ばかりしていると、どれだけやり手であってもダメ上司だよね。飯島氏個人はもしかすると無能なのかもしれませんが、組織としては有能な監督と言えるでしょう。

戦術家の評価は結果がすべて、過程とか努力とか環境とかは考慮する必要はありません。もちろん飯島氏の出した結果は前任者の遺産とブラウン君に負うものですが、簡単に遺産を食い潰した監督も少なからずいる中で守成に成功していることは高く評価されるべきです。(相対的なものであっても)

三宅君の発言

最後に、改めて東芝の不在について。三洋WTB三宅敬副将は「関係ない」と言い切った。「何が原因であれ、最後の決勝まで来られなかったチームには理由がある。今日の2チームは決勝を戦うに相応しかったと思います」

大友信彦:「三洋電機×サントリー 王者の不在を越えて。」,Number,#724,Vol.30,No.6,p.103(2009-03-19)

戦略家の発言だね。まさしく人物である。

「ネガティブな状況」にネガティブなラグビーしかできなかったダメな相手チームを讃える内容でもあることに留意せよ。

文献

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©SERPODA 作成:2009-03-22