リコーブラックラムズ vs 釜石SW (2006-05-14)

IBC杯

ref. 礒部 隆宏氏

in 盛岡南

出場選手

リコーブラックラムズNo.釜石SW
氏名R/S氏名R/S
友利 玲臣1浅田 哲哉
大竹 勝也2小野寺 政人→16
高橋 英明3武藤 恵介→17
井上 隆行4三浦 健博
田沼 広之5保坂 豪
T. ジャックス6S. アフェアキ
赤羽根 拓也→167及川 浩樹
末永 敬一朗8三浦 智拓→18
春口 翼→209八重樫 俊介→20
河野 好光10細川 進→15
斉藤 敦→2211木立 博臣
金澤 良12P. アラティニ→21
田中 洋介→2113津嶋 俊一
池上 真介14金 和則→22
小吹 祐介15篠原 洋介→14
滝沢 佳之16松井 康輔
松野 大起17下山 信吾
成島 雄三18T. フィフィタ
B. ロビンス19佐野 竜介
後藤 崇志20向井 陽
西村 圭哉21西田 登喜
岩渕 俊輔22藤原 誠

得点経過

BlackRams  0       7   12                                12
                   G    T
1st Half   0----+----1----+----2----+----3----+----4   SCORE
                               P    G
SeaWaves   0                   3   10                    10
	
BlackRams 12   19            24              29          29
               T              T               T
2nd Half   0----+----1----+----2----+----3----+----4   SCORE
                      T  T
SeaWaves  10         15  20                              20
	
前半00分 BR 0‐0 SW
KO、BR北へ。#10か#12。
前半01分 BR 0‐0 SW
初ラインアウトはBRボール。#2大竹君がSW#4三浦健博君へドンピシャの投入。
前半02分 BR 0‐0 SW
BR#11斉藤敦君とSW#14金君のマッチアップ、左中間35mの1on1で抜ければトライの局面。スペースも左右各10m以上ある圧倒的にOF有利ながらも金君がよく詰め、斉藤敦君が加速する前に倒す。
前半04分 BR 0‐0 SW
SW#10細川君、裏へ大きく蹴り込む。SW#11木立君が追走するものの少し長く、ドロップアウトとなる。BRも大きく蹴り返し、金君がノックオン。
パント処理ではこの試合両チームを通じて唯一のエラーとなる。
前半06分 BR 0‐0 SW
BRのロングキック。さきほどとほぼ同じ位置で金君が昔ながらのフェアキャッチ。
前半07分 BR 0‐0 SW
BR正面18mで得たPKを狙わず左タッチへ蹴り出す。
前半08分 BR 7‐0 SW
承前。左35mラインアウトで6番の位置にいた#5田沼君のバージングをきっかけに乱闘騒ぎ。釜石FWの半数が私刑に加わる中、BRは右展開。#10と#12の間に文字通りのブラインドから斉藤敦君が走り込んで誰にも触れられずゴール下へトライ。
G正面10m成功、#10河野君。
前半12分 BR 7‐0 SW
細川君、65mタカイワ。転がってデッドボールラインを割る。
前半13分 BR 12‐0 SW
BR犬モール。トライスコアラーは#2大竹君らしい。
G右21m失敗、河野君。
これが最大得点差。
前半15分 BR 12‐0 SW
SWの三次攻撃、混乱したラインから金君がフラットパス。ラインに居残っていたFW反応できず。田沼君のラインオフサイドで得たアドバンテージでPKとなる。
意図的なチャレンジなら好判断だが……何も考えていなかった可能性も捨てきれず。
前半17分 BR 12‐0 SW
SW#2小野寺君が倒れプレイ止まる。#16松井君アップ開始。
前半20分 BR 12‐3 SW
承前。SW交替: #2小野寺君→#16松井君。
SW、正面20mPK成功、#13津嶋君。
前半23分 BR 12‐3 SW
SWラインアウトをBRが奪って左展開。02分とほぼ同じ状況でやはり金君が斉藤敦君を止める。
以降斉藤敦君の左展開は試みられず。これが金君との最後のマッチアップとなる。OF斉藤敦君2の0、DF金君2の2。
松井君の初ラインアウトは失敗スタート。
前半25分 BR 12‐10 SW
SW#15篠原君の30mトライ。金君のパスが乱れ背後に転がるものの、落ち着いて戻り左辺を駆け抜ける。
G左23m成功、津嶋君。
前半28分 BR 12‐10 SW
SW#8三浦智拓君、左肩脱臼。
SW#8三浦智拓君→#18チビ太君。
前半33分 BR 12‐10 SW
SW細川君の無謀なリターンパスで金君が潰されリタイア。負傷あるところタヌーあり。松井君が露骨なオフサイドを犯してプレイを止める。
SWは14人。
前半35分 BR 12‐10 SW
BR#15小吹君を左辺で木立君が止める。左右の違いはあれ、金君が斉藤敦君を止めた状況にほぼ同じ。
前半37分 BR 12‐10 SW
SW交替: #14金君→#22藤原誠君。
前半40分 BR 12‐10 SW
ハーフタイム。ロスタイムとらず。
後半00分 BR 12‐10 SW
SW交替: #3武藤恵介君→#17下山信吾君、#9八重樫俊輔君→#20向井陽君、#12P.アラティニ君→#21西田登喜君、#15篠原洋介君→#14金和則君(リエントリー)。誠君がFB。
KO、津嶋君。
後半01分 BR 12‐10 SW
BRの連続首折り弾炸裂! 金澤君が登喜君に、田中洋平君が金君へ。
後半04分 BR 19‐10 SW
金君と誠君の呼吸が合わずゲインを許す。ラックサイドを#3高橋君がトライ。
G左中間22m成功、河野君。
後半07分 BR 19‐10 SW
細川君が投げ捨てたボールを金君が長めのフラットパスで木立君へ。金君がラインを立て直す。
このパスを毎回出せるならSOは金君で決まりなわけですが……
後半08分 BR 19‐10 SW
承前。右20mのSWスクラムからチビ太君がサイドアタックで10mゲイン、マークを集めたところで内側をサポートしてきた#7アフェアキ君にパス。しかしアフェアキ君がノックオン。
後半09分 BR 19‐10 SW
RB交替: #7赤羽根拓也君→#16滝沢佳之君。
チビ太君のハンドオフで潰された赤羽根君。「交替自由」なんだからタッチジャッジは意地悪せずに入れてやれ!
後半10分 BR 19‐10 SW
承前。自陣ゴール前のRBスクラムで試合再開。#9翼君を向井君が潰してターンオーバー! 左展開から津嶋君がライン裏へ蹴り込む。#14池上君が弾いてインゴールへ。キャリーバックとなる。
後半11分 BR 19‐15 SW
承前。5mスクラムからチビ太君がサイドアタックでトライ。
G左スミ23m失敗、津嶋君。
後半14分 BR 19‐20 SW
またしてもSWラインが乱れたが、金君がタテに入り立て直す。スクラムからチビ太君のサイドアタックで40mゲインしアフェアキ君へ。今度はしっかりキャッチしてトライ。
G右中間16m失敗、津嶋君。
後半17分 BR 19‐20 SW
SWの連続攻撃。アフェアキ君が抜け出すもGoal at 1で転ぶ。ラックから細川君のラン、しかしGoal at 1で潰される。無理せずラックにし、そこから出たボールでチビ太君が突進する。やはりGoal at 1で潰される。なおも手を伸ばしてトライしようとしたことが「一連の動作」と認められずノットリリースザボールとなる。
cf. 競技規則第15条タックル第5項タックルされたプレーヤー(g)
後半18分 BR 19‐20 SW
RB交替: #13田中洋平君→#21西村圭哉君。
後半19分 BR 24‐20 SW
BR#15小吹君の30m独走トライ。
G右22m失敗、河野君。
後半25分 BR 24‐20 SW
SW交替: #10細川進君→#15篠原洋介君(リエントリー)。登喜君がSO、篠原君がFB、金君と誠君のポジションが流動的。
BR交替: #11斉藤敦君→#22岩渕俊輔君。
後半28分 BR 24‐20 SW
篠原君のオープンキック。デッドボールラインの内側なのにタカイワ扱い。
SW入替: #19佐野竜介君→#6及川浩樹君(リエントリー)。
後半32分 BR 24‐20 SW
金澤君のキックがぐんぐん伸びる! 2バウンドでコーナーフラッグのわずか手前でタッチ。あと10cmかそこらで高難度のタカイワでしたねえ。
SWの自陣5mラインアウト、なぜかフルメンで行う。ショートラインアウトじゃないのか? 疑問手。
後半33分 BR 24‐20 SW
承前。ラインアウトをなんとかキープしたものの、蹴り出そうとした登喜君がチャージを食らう。キャリーバック。
後半34分 BR 24‐20 SW
承前。5mスクラムから右展開。河野君か金澤君がDFラインの裏へショートパント。弾むボールに金君が遊ばれ池上君と競る。DFラインのオフサイドがありBRにPKが与えられる。
いや普通にトライだろ。
後半35分 BR 29‐20 SW
承前。PKから#1友利君がどさくさ紛れ、失礼、機を見るに敏なトライ。フルメンのラインアウトが高くついたな。
G右中間18m失敗、河野君。
BR交替: #9春口翼君→#20後藤崇志君。
後半40分 BR 29‐20 SW
前半に続き定刻主義のフルタイム。

感想

もし公式戦で相見えれば敗けた方が2部確定となるだろうマッチメイクです。例年なら新人のお披露目でしかないIBC杯ですが、今年の釜石はほぼベストメンバーと思える布陣で臨みました。対するケムズもトップリーグでありそうな編制です。釜石の意気込み、ケムズの危機感が伝わります。

立夏を過ぎても盛岡の風は冷たく激しい……

シーウェイブス

今年は違うという前評判でしたが、それに違わぬ気迫でした。勝機も充分にあった上での惜敗です。04年度の大敗から惜敗までもってきたことは、まあ、進歩でありましょう。

MVPは#20向井君です。後半10分、ラムズボールのスクラムで#9翼君を潰してターンオーバー、これがトライにつながりました。このアグレッシブなところがいいなあ。

もちろん勝てなかったことには勝てないだけの理由があります。まず細川君はSOよりも第一CTB向きじゃないかなあ。前半あれだけの強風を背に受けていながら小吹君のフィールディングを試していない。キックといえばタッチキック一辺倒。後半になってもろに向かい風を受けるようになってからスペースを陥れるキックを試み出すというちぐはぐさでした。やはりOFをデザインできなかったか。

また相変わらずホスピタルパスが多かったなあ。周りで観戦していた高校生も不満の声を挙げていました。おいおい、高校生にまでダメSOと知られちゃったよ。この試合にはご令室とご令嬢も観戦されていたようですが、もしパスを受けるのがご令室やご令嬢でも君はそんな無責任なパスを投げ捨てるのかね、細川君?

釜石は生まれ替わったと清新さをアピールするのであればSO細川君は不適切な配置と言えます。細川君は少なくともSOとしては塩ウェイブスそのままでした。2004年度シーズン終盤から意欲的なプレイを見せ始めていた細川君でしたが、このSO起用で2001年度に戻ってしまった感があります。

思うに細川君はこれまでラグビーに真剣に取り組んだ経験がないまま釜石に入団してしまったのではないか。高校は全国区の名門、大学は東北では強豪、そして社会人でもSOを任されたこともあるのですから、他人のタレントを羨むより他人から羨まれることの方が多かったと想像します。そして細川君はそれで終わっちゃったんだろうな。たかがラグビーにマジになるってカッコ悪いと思っていたんだろう。それが塩ウェイブスの無定見な人事(越前谷君・底ラー君のSO)でCTBとしてやっていくしかないと覚悟を決めてからかな、必死さが伝わるようになったのは。その流れがこのSO起用でぶち壊しになってしまったのではないかと、シーウェイブスのために、池村体制のために、心配します。

細川君の好判断は後半17分のトライチャンスに無理をしなかったことかな。人は生きているかぎり何かを学ぶものだ。

今年度の注目選手は細川君です。期待の選手ではない! シーウェイブスの再建の進捗を示す指標として細川君が適切ではないか、という意味です。

期待の新外国人アラティニ君はキャリア的にも年齢的にも事実上のBKリーダーとしてラインを牽引してほしかったので不満が残りました。合流してから日が浅いということで今回はむりやり納得しますが、もし秋シーズンでもこのままならダメ外人としか言いようがないぞ。いま釜石が必要とする助っ人はとにかくがむしゃらな人です。最小の努力で最大の結果を得るタイプの選手が活きるほどこのチームは大人ではない……高齢ではあっても。

この試合のフロントスリーで唯一評価できるのが登喜君です。登喜君だけがプレッシャーから逃げませんでした。チームもそうした点を評価しないと06年度もフロントスリーが最大の病巣となり、05年度みたいにあちこちに転移するはめになります。

花試合なのに締まった印象があるのはハンドリングエラーが少なめだったことによります。グラバー以外のキック処理のエラーは前半4分の金君のノックオンだけでした。使える戦術を確認すれば足りるラムズと違い、釜石はラムズのほころびを徹底して衝かねばなりません。キック処理のエラーが一件どまりということは、釜石がラムズDFを崩すキックを試さなかったということでもあります。…小吹君なんか狙い目なんですけどね。

それに匹敵する愚行が後半32分の自陣5mラインアウトです。FW全員がラインアウトに参加しちまった。数年前のルールなら20cmかそこらのラインアウトになったところですが、その時代なら確実にショートラインアウトだったでしょう。現行のルールでも相手より5m有利ですからやはりショートラインアウトからロングスローイン、数m前進した位置でポイントを形成してタッチキックという流れでよかったんじゃないかなあ。ラムズはこのラインアウトを何が何でも奪わなくてはならない立場ではありませんから、ちょっと目端の利いた選手なら地域を挽回したい釜石の足元を見透かしたプレイに走るのは当然でしょう。フルメンのラインアウトを選択したことで、釜石はそうした選手を10m呼び込んでしまいました。チャージされる危険はより高まったわけです。ショートラインアウト(特に2men)ならラインアウトプレイヤーはボールの争奪に忙殺されますし、ラインアウトに参加しなかったFWが壁になることもできます(合法的なものにするためにはさらに手間をかけねばなりませんが)。まだまだ練れていませんねえ。

FWのセットプレイは現時点ではこんなもんでしょうよ。昨年度から継続して試合に出ているのが事実上PRだけですから。

まあ、こうしたテクニカルなことや戦術上のことは、現時点での課題が洗い出されたという理解でよいと思います。はっきり言ってしまえば今年度はトップリーグ昇格よりもサポーターの信頼を取り戻すことを第一義にすべきと愚考します。

釜石の試合を生観戦するのが自分の中で当然となってから、最も幸福だったのが97年度終了後です。98年度開幕と同時にこのチームの破滅願望と直面することになったわけですが。その後チーム再建の機会が二度あり二度とも失敗しました(01年度シーウェイブス発足、02年度アンガス入団。再建の好機が失敗の原因でもあったことは興味深い)。おそらく今回が最後のチャンスです。失敗は許されません。心してかかれ。

ブラックラムズ

おそらく公式戦になればもっとFWでゴリゴリやってくるんだろうなあ。犬モールが一回、釜石の抵抗に遭ったものの二回ずらしてゴールを陥れました。本番の対決では犬モールを多用してくるでしょうね。

そしてケムズ唯一の切り札と言っても過言ではないWTB斉藤敦君がブラインドからFE間に入ってくるムーブは鮮やかでした。指一本触れられることなくトライだったんじゃないかな。斉藤敦君とGWの形でロビンス君とか、飛ばして金澤君とかいくらでもバリエーションがありそうです。まあ、どうすれば釜石からトライが獲れるかは理解したと思います。

赤羽君の負傷退場以後、チビ太君に対してみんな腰が引けてしまったのは汚点ですね。変に釜石を乗せてしまったことで、次回対戦時には初っ端からガツンとやる必要が生じてしまったんじゃないかな。

ラムズは約十年遅れの釜石です。しかし釜石と違って格下のチームとどう接すればよいか知っているところが強みです。格下だからと相手をなめてメンバーを落として大敗し、公式戦での下克上の下地を作った釜石の轍は踏まぬということか。

アフターファンクション

あっという間に終わっちまったよ。と思ったら30分で終了でした。実際短かったんだ。

前ヘッドコーチに栗田戦のキックオフは誰の発案か問い質すつもりだったのですが、会場入りしていたはずなのに見当りません。…やつめ逃げたな。

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©SERPODA 作成:2006-05-20