大学選手権決勝(2004-01-17)

早稲田大学 7‐33 関東学院大学

ref. 下井真介氏

in 国立競技場

観戦記

前半 0‐0

ワセダ予想外の善戦でした。関東学院のサイドアタックをことごとく止めたのは見事と言う他ありません。

問題は密集戦で、関東が出させて止めるDFを布いているのにそれに乗ってしまったのはまずかったなあ。確かにモールを押し込んだ上でボールを出しているのですが、ラインで数的不利になってしまいました。一次DFを突破したのが一回だけというのも当然です。人数をかけすぎたモールをとことん押し、ポイントをずらしながら密集戦にこだわり、CTBはカットインでFWに返すようなOFがなかったのが残念ですね。

SH後藤翔太君が球出しに時間をかけすぎた云々は素早い球出しができるようになってからすべき指摘です。

大田尾君のDG(13分・左中間28m)はいいタイミング(オールドワセダファンの顰蹙を買うようなタイミング)でしたね。あれが決まっていればかなり違った展開になっていたでしょう。特に上述の密集戦を志向していたら……

SOとして、大田尾君は釜石のH川君とかE前谷君と同じタイプ――パサーを気取ってはいるがパスのできない男です。なんとE前谷君と同じエラーをしてしまいました。自ら抜け出しながらも、より条件の悪い味方にパスを出してしまったのです。独走態勢にある味方のサポートについていたはずの超高校級選手はまったく予期できぬボールを投げつけられノックオン、前半第二の好機を逸します。ワセダも釜石同様、ホスピタルパサーを珍重するんだなあ。釜石のホスピタルパサーズの方は本質はランナーであることを思い出させればそれなりに使えるはずだからましか。

むしろワセダのDFシステムが気になります。たとえばFBが密集に巻き込まれると、関東学院は誰からともなくその穴を埋める行動(あるいは指示)があるのですが、ワセダはそのまま。思うに、ワセダの選手は自分の役割を暗記するばかりで理解していないのでは? 清宮監督も修正できないほどの宿痾なのでしょうね。(マニュアルと「考えるラグビー」を対立するものとしか認識できないといった話は敢えてしませんが)

後半 7‐33

前半ですでに手詰まり感のあったワセダが破綻しました。やはり同志社戦同様ハーフタイムにこれといった修正がなかったわけですが、前節の法政と違って、ぬるい試合で増長してきたチームならではの根拠なき楽観主義が最後まで拭えないようでしたね。法政戦・同志社戦と厳しい試合でメンタルタフネスを向上させたと豪語しても、所詮はワセダルールの茶番でしかなかったわけだ。はっきり言います、前節の法政の方が強かった!

関東学院はセットプレイを修正してきましたね。犬飼君がマークされていたラインアウトは八木君に合わせ、スクラムからのサイドアタックは封印して一つ外のチャネルを意識する、と。しかし……前半上首尾だったものをいじりたくない気持ちもわかりますが、後半になって相手も対応策を考えてくる可能性に思い至らないワセダって……自称秀才は模範解答がないと何もできないのか。

関東学院の勝因は一にも二にも有賀君に尽きます。5Tのうち3Tは実質的に有賀君のトライで、自ら左スミに抑えたトライにFWが集まって祝福していたのは印象的でした。前半あれだけサイドアタックにこだわったのも後半の布石だったのか、それともそう思わせているのか。

山本君のトライは一昨年度のような忠実なプレイの結果です。昨年度のようにWTBの外で待ち受けているようなさもしい根性さえ克服すればいい選手になれるんだよ。トライ後のパフォーマンスがなかったことは実は残念です。よい振付の先生について、月曜日に小学生が学校で真似したくなるようなパフォーマンスを見せてくれ。

ワセダ側の主張したい「敗因」たるチンペイ君のフィールディングですが、それは敗戦の責をチンペイ君一人に押し付けようという動きでしょうよ。ワセダの戦犯狩りなど関係ないですが、どの角度から検討してもしょっぱいプレイでした。

最後にワセダに与えた1T1Gですが、いつもの関東学院らしいですねえ。戦術的にはまったく影響なし、戦略レベルではワセダの総括にトラップが仕掛けられました。しかしワセダの次期監督次第では鬼の首をとったような錯覚に陥るかもしれません。

マッチオフィシャル

レフェリーはワセダ御用達の下井真介氏、タッチジャッジに清宮監督の子分相田真治氏と、ワセダにとってはほぼ最高のキャスティングでしたね。昨年度の岩下氏と違って、ワセダに対する迎合を告白することはなさそうだし。

前半はワセダの思惑通り、オブストラクションし放題でした。後半5分の佐々木君のオブストラクションを急に反則としたのは、レフェリングの一貫性という観点から問題があります。ワセダ側がタラレバでこのプレイを挙げるのは、連中が心底腐った人間のクズだからではなく、レフェリングの一貫性に対する抗議ですよ。

いや、下井氏も伊藤君のコラプシングをすべて関東学院の仕業としてペナライズしたこと、横江君の横入り・ワセダのダイブをことごとく見逃したことについては一貫性が保たれていました。それだけに佐々木君のオブストラクションについてワセダ側の不満はわかるんだよなあ。

まじめな話ですが、ここ数年下井氏は密集周りの反則がわからなくなっているようです。特にワセダ、愚連隊、顔芸、犬不忠が絡むときに顕著ですね。

さて、相田氏ですが、やはり前半は清宮克幸事務所ならではの職務を全うしました。ところが後半になると、なぜか叛乱を起こします。オフサイドラインやタッチの位置を正しく示したり、あろうことか小吹君の不行跡をチクったり、パシリが自我に目覚めたか……あとで清宮氏に粛清されるんじゃないかと心配です。肩書きとしてはレームダックでも、拳は現役だってことを忘れているんじゃないかな。知らないぞ知らないぞ。

愚者の回廊

はあ? 日本協会サイトでは敗者の弁をトップに持ってきています。やはりワセダの既得権益擁護法人だけのことはあるな。

清宮監督の挙げた敗因はまともに分析する気がないことの表れでしょう。太田尾君の挙げた敗因は……分析能力のなさの表れですね。

マスコミ報道も、お前らバカかというものばかりでしたね。

朝日新聞は美土路記者以外ワセダマンセー記事に終始していました。池上君のトライを最初に持ってくるか? 大見出しが「一瞬のスキ」云々、1プレイで33点が動く競技のときに使用すべき表現でしょうよ。

NHKは「ワセダ」には必ず「主力を欠く」という修飾語をつけていました。昨年のファイナリストにはそうした配慮はなかったはずだ。

目を一般の観客に転じます。

キックオフ直前のメンバー発表において、関東学院の選手紹介時にのボードを出してブーイングしていたワセダサポーターの行動は正しい! やっとワセダにもまともなサポーターが出現したか。試合後、レプリカジャージの上にコート類を着用したのは天候から見てもやむを得ないことですが、敗れたからといってワセダを応援したことを恥じることなく帰ったのは立派です。こういうワセダファンが増えてほしいと切に願います。

その一方で、レプリカジャージなどワセダ応援グッズをカバンの奥深く隠滅して帰った連中も少なからずいましたね。毎度のことですが、こいつらの精神構造には虫酸が走ります。ゴミを散らかしたまま帰るのもワセダファンの特徴です。中には感心に赤黒の応援ボードの上にゴミをまとめていた者もいました(惨敗したチームの応援ボードなどゴミの受け皿で充分ということか)が、それは例外的な存在でした。マナーの悪い観客を見たらワセダファンと疑え、という経験則は年々補強されつつあります。

とある老ワセダファン、関東学院を応援する子供たちの声援を「うるせえ!」と一喝しました。なるほど、エリート様の行動は一味違うぞ。

高校東西対抗戦

例年楽しみにしているのですが、今季は花園大会が盛り上がらなかったこともありほとんど印象にないなあ。スコアボードに全員の名前を表示して現在出場中の選手は色を変えるとかしないと誰が誰やらさっぱりわかりません。相変わらずPAは悪いし。

正直なところ、得点内容なんかどうでもいいんだよ。出場選手のほとんどはこれが最初で最後の国立だということを主催者はもっと尊重してほしいなあ。

西軍#3森雄基君のスピードは要注意ですね。WTBより速い!

末筆ながらワセダのリクルーティングについて。獲りたい選手を軒並み落すようなセレクションなら、強豪大学の先陣を切るような時期にする必要なし。三月末にやれ。

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©SERPODA 作成:2004-01-24 更新:2004-09-02